フェルムはまほうつかい

書影画像
スギヤマ カナヨ(著/文 | イラスト)畠山 重篤(原著)
発行:小学館

アマゾンでおススメに出てきたときに、「なんかすごいタイトルの本をみつけたぞ」となりました。科学的な細かい内容については多少ぼかされたりしている所もある感じですが、命や経済・社会的に問題になるようなものではないし、興味をもってから、色々な本を読んで正しい知識を手に入れてもらえれば良い所です。難しいことを絵本にするための苦肉の策ということなのだと思います。

フェルム(Ferrum、鉄のラテン語)は擬人化されていますが、その働きを説明する絵では基本的には元素記号Feが丸で囲まれて表現されています。鉄は、小学校理科でも出てきますが、元素記号が学習指導要領にでてくるのは中学生からです。そのときに思い出してくれるでしょうか。

生き物(食物連鎖や植物)、人間のからだ、胎児と妊婦のつながりや食べ物の話、また環境の話ともつながるので、理科・社会・家庭・保健の伏線としても良いと思います。そして実は、Feは恒星で行われている核融合の結果としてしか宇宙に存在しないはずなので、「星と星座」の図鑑の一つの伏線回収も兼ねています。

絵本ですが、説明文的なので説明文の読み方の練習にもなりますね。

原作は「鉄は魔法使い」です。こちらは読んでいませんが、気になる本になりました。

(外部リンク)版元ドットコム