とんがり帽子のアトリエ

魔法の世界な読み物にも触れてもらいたいと考えていろいろと物色し、その結果として、第13回全国書店員が選んだおすすめコミック第一位に選ばれた本作をチョイスしました。

入手性がしばらく確保できそうで、月刊誌掲載で出版ペースがゆっくり、主人公にはゴールが設定されていてむやみに巻数が長引かないだろうということも決め手にしました（予想はどうなるかはわかりませんが）。

本作での魔法の描写は、私たちが生活している世界での科学技術を暗示しているように感じながら読みました。この物語での「良い魔法使い」のように危険な技術は隠匿してしまうべきなのか？科学を応用する工学を学んできた私は、そうは言い切れないぞと考えてしまいます。「良い魔法使い」と「悪い魔法使い」それぞれの第２巻以降での議論が楽しみです。

コマの描写は丁寧で見ごたえがあり、その書き込みやタッチなども楽しんでもらえればと思います。掲載紙の読者対象年齢が高く漢字へのふりがなは控えめなので、習っていない漢字を飛ばしても雰囲気で読めると思いますが、そこのところがちょっと心配でもあり、期待でもあり。